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耳寄りな話:“呼吸器感染症にも有効な香料・ラベンダー”

薬草園の最右側に青紫色の小さな花を咲かせているのがラベンダー(Lavandulaangustifolia)です。新鮮な花穂から採り出された黄色の「ラベンダー油」は防虫、殺菌効果に優れており、古代から防腐剤や浴用剤として用いられてきました。
胃の不調に内服されるほか、外用すると強い抗菌作用があり、切り傷、火傷、虫刺され、呼吸器感染症などに有効とされています。
市販のアルコール消毒液に数滴加えるか、数個の花穂を浸漬しておくだけで、頭痛を和らげ、また気分も爽快になることでしょう。
種々の系統が市販されていて香りにも濃淡がありますので、香りの強い系統・個体を選んで栽培することが重要です。
さらに、新鮮なものを利用する場合は問題ないのですが、乾燥の仕方によっては折角の匂いが失われることがあります。低温で水分だけを取り除くには除湿処理が極めて有効です。
公立小浜病院では別項にあるように、専用の除湿乾燥室を設けました。
早速、刈り取ったラベンダーの花穂を乾燥枠に広げて除湿乾燥したところ、数日間の運転で完璧な“仕上がり”になりました。
乾燥した花だけを集め、オリーブ油に浸漬した後、後日、「すみれの会」では『ハンドクリーム作り』のワークショップで利用し、楽しい時間を過ごすことができました。

ラベンダー