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お知らせ

ニュース行事予定

福井県では、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、特別警報が発令中で、イベントなどの開催を自粛しています。
当園でも「薬草を楽しむ会」などの行事は、見合わせています。

トピックス7月の開花情報(見どころ)

ギラギラと照りつける太陽。今年も夏本番がやって参りました。この時季の風物詩と言えば、京都の祇園祭です。祇園祭の始まりは平安時代中期、疫病払いの祈願からと言われています。
小浜の祇園祭も、京極氏が若狭の国主になった慶長年代に、疫病を鎮めるために始まったとされています。
現代の疫病ともいうべきコロナ禍の中、例年のように祭りを楽しむことは出来ませんが、コロナ疲れを癒すためにも季節ごとの移ろいを見せる薬草園で、花を愛でながら開放感を味わって下さい。

(東玄関の奥側から)
①紫バレンギク(キクに似た紫紅色大輪、乾燥花向き)
②トウキ(レース様の白花が次々と咲く、葉に特有の香り)
③ムクゲ(白花と紫桃色花の2品種、一日花)
④ローマカミツレ(可愛い白花が次々に咲く、中央のドームに芳香)
⑤サボンソウ(白花と紅桃色の2種類、根に泡立つ成分がある)
⑥ウイキョウ(黄色の小花、種子はハーブ名:フェンネル)
⑦キクニガナ(淡青色のキク花、肥大した冬芽がチコリ)
⑧ウツボグサ(青紫色の穂花で、直ぐに茶褐色となる⇒夏枯草(カゴソウ))
⑨サジオモダカ(水生植物、白色の小花が次々に毎日咲く、一日花)
⑩トウゴマ(大きな赤褐色の葉が目立つ、葉陰に黄色の房咲き)
⑪オニユリ(橙黄色の花、秋に肥厚する鱗茎が茶碗蒸しの具材)
⑫黄金オニユリ(対馬産の絶滅危惧種、黄金色のユリ花)
⑬ハトムギ(果実が茶材となる、目立たない黄緑色の花)
⑭西洋ノコギリソウ(赤花と白花があり、葉がノコギリ状)
⑮オミナエシ(黄色の花、秋の七草の一つ、根に特有の臭い)
⑯ラベンダー(薄青色の穂状花、花と茎葉に特有の精油を含む)など

ムラサキバレンギク
オニユリ
チョウセンアザミ
ムクゲ

トピックス耳寄りな話:“呼吸器感染症にも有効な香料・ラベンダー”

薬草園の最右側に青紫色の小さな花を咲かせているのがラベンダー(Lavandulaangustifolia)です。新鮮な花穂から採り出された黄色の「ラベンダー油」は防虫、殺菌効果に優れており、古代から防腐剤や浴用剤として用いられてきました。
胃の不調に内服されるほか、外用すると強い抗菌作用があり、切り傷、火傷、虫刺され、呼吸器感染症などに有効とされています。
市販のアルコール消毒液に数滴加えるか、数個の花穂を浸漬しておくだけで、頭痛を和らげ、また気分も爽快になることでしょう。
種々の系統が市販されていて香りにも濃淡がありますので、香りの強い系統・個体を選んで栽培することが重要です。
さらに、新鮮なものを利用する場合は問題ないのですが、乾燥の仕方によっては折角の匂いが失われることがあります。低温で水分だけを取り除くには除湿処理が極めて有効です。
公立小浜病院では別項にあるように、専用の除湿乾燥室を設けました。
早速、刈り取ったラベンダーの花穂を乾燥枠に広げて除湿乾燥したところ、数日間の運転で完璧な“仕上がり”になりました。
乾燥した花だけを集め、オリーブ油に浸漬した後、後日、「すみれの会」では『ハンドクリーム作り』のワークショップで利用し、楽しい時間を過ごすことができました。

ラベンダー

トピックス薬草乾燥室を設置

健康志向が高まる中、薬草園で育てた薬草をより生活に身近なものとして、利用し楽しんでいただくため、小浜病院では2019年12月に乾燥室を設置しました。
ハトムギ、エビスグサなどをブレンドした健康茶をはじめ、ラベンダー、レモングラスを使った入浴剤、また、コウギクの風味生かしたパン・クッキー、和菓子の開発など薬草商品化への期待が広がります。
また、ドライフラワーづくりも楽しむことができます。
(4月のお知らせ:トピックス欄薬草茶「解体新茶」を楽しもう 参照)
みなさんの日々の暮らしを豊かにし、健康づくりへの一助になればと願っています。

ニュース行事予定

6月に入っても相変わらず、コロナウイルスとの闘いが続いています。
「薬草に親しむ会」などのイベントも開催の見通しが立ちません。
心待ちされている皆様と楽しめる日が、一日も早く来ることを願っております。

トピックス6月の開花情報(見どころ)

麗しの水無月。
今月の見どころは何といっても、春ウコン(姜(きょう)黄(おう))から薄いピンク色の花茎(苞(ほう) 葉(よう))が顔を出したことです。
本来は熱帯アジア原産の多年草で、我が国では主に沖縄地方で栽培されていますが、本土では60年に一度くらいしか花が咲かないと言われており、極めて珍しいことです。(耳寄りな話:1)
クチナシの花も甘い匂いを漂わせています。(耳寄りな話:2)
コロナで気分も沈みがちですが、またとない機会を逃がさずぜひ薬草園を訪ねてみて下さい。きっと幸せな気分になりますよ。
                         (東玄関の奥側から)

①ドクダミ(十字形の白花、茶材としての収穫期)
②マイズルテンナンショウ(紫紅色の仏炎苞、ツルが舞う形の葉姿)
③紫バレンギク(紫紅色の大輪、火消しの“まとい”に似た花形)
④トウキ(レース様の白花、葉には特有の香り)
⑤カミツレ(黄色のドーム部にリンゴの香り、白色は萼片)
⑥カワラナデシコ(秋の七草の一つ、野生種はピンクの花)
⑦キョウオウ(俗名:春ウコン)(開花は極めて稀、熱帯系の薬草)
⑧クチナシ(白花で、甘い芳香を放つ)
⑨アマチャ(アジサイの仲間で、滋賀県朽木辺りのスギ林下に散見)
⑩タチジャコウソウ(ハーブ名・タイム、茎葉に触れると特有の芳香)
⑪オニユリ(橙黄色の花、秋に肥厚する鱗茎が茶碗蒸しの具材)
⑫ベニバナ(咲き始めは黄色で、後に紅色に変化する)
⑬ウスベニアオイ(ビロード色の花、夏を代表するような庭の花)
⑭西洋ノコギリソウ(赤花と白花があり、葉がノコギリ状)
⑮薬用サルビア(青紫色の花、葉がソーセージの具材)
⑯ラベンダー(薄青色の穂状花、花と茎葉に特有の精油を含む)
など

トピックス耳寄りな話:1“春ウコンに花茎が出現”

 春ウコン(標準和名はキョウオウ Curcuma aromatica)は、インド原産で寒さには極めて弱い植物です。そこで、京都以北では秋に根茎を掘り上げて屋内に収納し、通常は5月の連休前後に根茎を分割して植え付けるのが一般的な栽培法です。しかし、今年はより早く萌芽させようと考え、4月6日に根茎を植え付けた後、ビニールフィルムでトンネル被覆しました。その後、5月12日にはわずかな芽出しが確認できたので、フィルム被覆を取り除きました。

6月1日、管理作業に先立って園内を点検したところ、20㎝ほどに育った新葉の横に、淡桃色の花茎(正しくは“苞葉”)が伸び出していました。本来、熱帯圏の植物ですから、地温の低いところでの抽苔は極めて珍しい現象で、京都の薬草園でもこれまで2回しか確認されていないほどなのですが、気象用語と同じ用い方で「60年に一回」と形容しても、決して誇張ではない“珍事”と言えます。

今はまだ高さ10㎝ほどですが、次第に伸びてきて、下部の苞葉(緑白色)からそれぞれ1個ずつの花が見られるかもしれません。ちなみに、上部にある淡桃色の美しい苞葉は、授粉の手伝いをしてくれる昆虫(ガ)に花蜜の存在を指し示す役割を担っているのですよ。

花茎が出現した要因は何なのか、詳しいことは不明ですが、コロナ禍の中でも懸命に生きる人間に対して、薬神さんが“ほっこりできる”話題を提供してくれたのかもしれませんね。

春ウコン(姜黄)の苞葉
根茎

トピックス耳寄りな話:2 クチナシの花の甘い匂い

薬草園の中央奥から漂う甘い匂いの正体は、真っ白な6枚の花弁を車輪状に広げたクチナシ(Gardenia jasminoides)です。この植物は、遺伝子が劣化しないよう自家受粉を回避する手段として“雄性先熟性”を有しています。すなわち、開花直後の葯からは成熟した花粉が直ぐにこぼれ出ますが、雌しべが熟すのは4~5日後で、その時にはすでに花粉が能力を消失して自家授精できません。したがって、授粉やその後の受精・結実をより確実なものにするためには、開花が4~5日ずれた相性の良い2株を選別し、それぞれを挿し木増殖した後、それらを隣接して植えておく必要があります。薬草園には特に相性の良い2株(まだ小苗の状態ですが、---)と、さらに奄美大島の野生株を植えてありますので、今後、果実の収穫量は年ごとに増加するものと期待しています。

 初冬の頃、橙赤色となった完熟果実は漢方薬材として極めて重要ですが、食品用の黄色
染料としても用いられます。お節料理に添える“栗きんとん”の着色には、日本産の良質な実が絶対お勧めです。

クチナシ(奄美野生株)の白い花
アマチャ(アジサイ科)

ニュース行事予定

5月を迎え、新型コロナウイルス感染拡大が深刻さを増す中、皆様にご好評いただいています「薬草に親しむ会」や講演会の開催を、昨年に引き続き見合わせています。状況が落ち着き次第開く予定です。お楽しみに。

トピックス5月の開花情報(見どころ)

瑞々しい新緑が、まばゆい陽ざしに映える季節になりました。
薬草園は新しい息吹に包まれ、からだの中までリフレッシュできる空間が広がっています。
心地よい薫風に誘われて、この時期だけの美しい姿を見せる草花をぜひ訪ねてみて下さい。

① シマテンナンショウ(サトイモ科特有の花形、緑白色の素心花)
② フタバアオイ(葉陰にひっそりと咲く、暗茶褐色)
③ アマドコロ(葉に白斑入り、葉裏に鐘形の白花が見える)
④ ハマボウフウ(海辺の砂地に咲く白花、若狭地区では絶滅か ?)
⑤ カミツレ(白花、花後に盛り上がる花托を摘まむとリンゴの香り
⑥ 西洋ワサビ(白色小花、根茎の薄切りをローストビーフに添える)
⑦ カラスビシャク(緑色の仏炎苞という特異な形の花、庭や畑の雑草)
⑧ コエンドロ(淡桃白色の小花、花と果実には芳香、葉はカメムシ臭い)
⑨ シャクヤク(奈良に伝わる薬用種の「ボンテン」、淡桃を帯びる白色花)
⑩ ルリジシャ(青色(マドンナブルー)の星状花、キュウリのような風味で生食できる)
⑪エゾネギ(かわいいネギ坊主で、淡桃白色の小花を咲かせる)など

東玄関の奥側から
コエンドロ
シャクヤク