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サジオモダカ・停滞水の排出・調整

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特徴

 サジオモダカ(Alisma plantago-aquatica)は、湿地に自生する多年草で、夏期に長い花茎を出して小枝の先に小さな白花を開きますが、花は次々に咲く“一日花”です。和名は、顔面に似た形の葉が匙状になっていて、かつ長い柄の上についていることから ”匙面高”の意味です。

 地下に形成された根茎部を乾燥したのが「沢瀉(タクシャ)」で、漢方では口渇を止め、尿の出をよくする効果があるとされて、水腫、腎炎、精力減退、下痢、胃アトニーなどに幅広く用いられています。生薬名は”沢水の傾瀉”すなわち水を注ぎ出す効果のあることから名付けられたもので、体内に停滞する不良の水を排出・調整する効果を持つ植物ということです。ちなみに、マウスに低蛋白質・高脂肪の食餌を与え続けると、肝臓に過剰の脂肪が蓄積されて乳白色を呈しますが、このような病態動物に沢瀉配合の漢方薬を一定期間投与すると、脂肪肝が見事に治癒される結果が得られています。アリソールという成分が血中コレステロールを低下させ、抗脂肝、利尿作用などを有することが認められています。

 本種を日本で普通に栽培すると、花茎の基部が残って根茎が不定形となり、生薬としては局方の不適合品となります。花芽が短日・低温条件で誘起されることは判っているのですが、残念ながら輸入品のような球形の根茎を生産する方策は未だ見出されていません。