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ニラ・エネルギー代謝を活発化

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特徴

 ニラ(Allium tuberosum)は、最近の遺伝子研究によって中国北部に分布する2n=16の野生種を起源とし、改良されて2n=32の同質四倍体になったことが確認され、また所属もユリ科からヒガンバナ科へと変更されました。6月下旬~8月頃、茎頂に白色花をつけ、黒色で微細な種子を稔らせます。

 茎葉および種子をそれぞれ「韮白(キュウハク)」および「韮(菜)子(キュウ(サイ)シ)」と呼び、それぞれ薬用とします。韮白には強壮、健胃作用があります。別名「起陽草」とは男性の精力増強を意味し、葉の味噌和えなどには強壮・強精効果が期待されています。冷えからくる慢性下痢には餅を韮白とともに煮て食べたり、刻んだ葉を炊き込んだニラ粥にすると著効があります。特有の匂い成分が胃液の分泌を促し、ビタミンB1の吸収を助けて、エネルギーの代謝を活発にすることで疲労回復につながります。一方、韮子は頻尿、下痢、遺精に効果があるとされ、5~10gを水500mlで煎服します。

 日本での栽培の歴史は極めて長く、野菜としては料理の風味を増し、食欲増進や身体を温める作用が強いことから、薬食同源の好例と言えます。葉ニラの養成株を暗黒下で軟化栽培したものは「黄ニラ」「軟白ニラ」などと呼ばれ、味や香りがまろやかです。さらに、蕾が出てきたら花茎ごと「花ニラ」として炒め物にすると、ほのかに甘い格別の味を楽しむことができますよ。