ノウゼンハレン・花と葉がピリ辛味
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特徴
ノウゼンハレン(Tropaeolum majus)は、メキシコおよび南米を原産地とする、ややつる性の草本植物です。16世紀後半、スペインの探検隊がペルーとチリのアンデス山脈冷涼地帯で本種の原種を発見しました。日本には弘化年間(1844~48)に伝来しましたが、花の色と形が中国原産のノウゼンカズラと類似することに加えて、ハスの葉をそのまま小さくしたような形で、滑らかな葉の上を露の玉がコロコロと転がるところなど、一見してハスの同類と思えるところに和名の由来があります。また別名は「金蓮花(キンレンカ)」で、これは漢名の音読みですね。最近では、花壇やプランターなどでも親しまれていて、英名の「ガーデン・ナスタチウム」も広く知られています。
最近流行の「エディブルフラワー」の代表格でもあり、葉および花は大根おろし様のピリッと舌を刺す風味があって、肉を食べ過ぎたときの胸焼け症状を改善してくれる働きがあります。そのため、プランター植えをベランダに置き、食後に摘み取って口に入れると重宝する植物です。日本で一般に見られるのは主に花を観賞する品種ですが、もちろん、食用としても利用できます。
栽培では、特に夏の高温多湿を嫌います。また寒さも苦手ですが、10℃以上に保温してやると冬越しも可能です。できるだけ直接霜の当たらない陽だまりに植えましょう。