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お知らせ(毎月、更新中です)

トピックス2025年9月(長月)の情報

  秋きぬと目にはさやかに見えねども
               風の音にぞ驚かれぬる
                            藤原敏行朝臣/古今和歌集

9月を迎え厳しい残暑の中にも、朝夕肌に触れる風に何かしら涼しさを感じる頃となりました。 

夏から秋へ移ろいゆく薬草園。例年なら夏の花に比べ、どこか控えめでしとやかな印象の藤袴、リンドウやサフランなどが爽やかな風に揺れる姿を見ることが出来ますが、今年は猛暑の影響でしょうか、開花が遅れています。

行く夏を惜しむように、青々としたエネルギーが息づく薬草園へ、ぜひ足を運んでみてください。夏バテ防止のパワーに触れることが出来ることでしょう。

エネルギーが息づく薬草園

トピックス9月の開花情報

9月の開花情報  (東玄関の奥から)
① アサガオ(ヒマラヤ山麓に野生する一年草、淡青色花、種子は利尿と駆虫を兼ねた峻下剤)
② ムクゲ(白花と紫桃色花の2種類、一日花、樹皮を薬用とする)
③ ミシマイコ(日本特産の薬用種、黄色小花を次々に咲かせる)
④ エビスグサ(黄色の蝶形花、果実は弓上に湾曲する、完熟した種子「決明子」を“ハブ茶”に利用)
⑤ カワラナデシコ(秋の七草の一つ、花は薄ピンク、種子が「瞿麦子(エイバクシ)」で、利尿・消炎・通経)
⑥ ハマビシ(黄色小花、果実に多数の棘がある、江戸期の若狭特産の記録)
⑦ キクニガナ(薄青色の美花で、早朝から昼過ぎに咲く半日花、結球葉が高級食材の“チコリ”)
⑧ ツリガネニンジン(薄青色の鐘状花を数段に咲かせる、新芽は山菜として美味、根が白くて太い)
⑨ ローゼル(黄橙色の一日花、花後の肥大する花托が茶材の“ハイビスカス”)
⑩ 西洋ハッカ(ミドリハッカとミズハッカの交配種、刺激的清涼感を有し、駆風(ガス抜き)、痙攣の緩和、抗菌、発汗促進の作用あり)
⑪ ホンカンゾウ(朱紅色の美花若い蕾が中華食材の“金針菜”)
⑫ ニラ(白花を頂生する、若い蕾は油炒めでほんのり甘い味)
⑬ 温州ミカンの果実(ミカン科の常緑低木で、日本の風土に適して最も多く栽培される柑橘、果皮が“陳皮”で、健胃・鎮吐・鎮咳など)
⑭ オミナエシ(秋の七草の一つで黄色の花、根に特有の臭い、生薬名は「敗醤香」)
⑮ イヌバラ果実(桃色の一重咲き、リンゴ果に似た赤色の果肉が“ローズヒップ、ジャムや茶材に利用)
⑯ トウゴマ(大きな赤褐色の葉が目立つ、葉陰に黄色の房咲き)
など

トピックスある日突然に芳香を放って自己主張するキンモクセイ

秋の彼岸を過ぎる頃に散歩すると、どこからともなく甘い香りが漂ってきて(写真①)、思わず目当ての樹の在り処を確かめてしまいますよね。匂いの素となるキンモクセイ(Osmanthus fragrans var. aurantiacus)はモクセイ科の常緑小高木で、日本ではジンチョウゲ、クチナシと合わせて三大芳香木の一つに数えられ、庭園樹や街路樹として植栽されています。高さ10~18m、幹の直径は50㎝ほどに成長します。枝はよく茂り、葉は長楕円状の披針形で全縁、有柄で対生し、質は堅い。春から夏にかけて花芽分化し、10月上旬、葉腋に金橙色の小花を多数つけて、ある日突然に芳香を放って自己主張を始めますが、花の寿命は1~2週間ほどです。

ところで、植物が強い匂いを放つのは授粉を手助けしてくれる昆虫を呼び寄せるのが主な目的と考えられますが、キンモクセイの花にはハエやハチがごく稀に来るだけで、特定の訪花昆虫との結びつきはこれまでの調査では確認されていません。原産国である中国の調査でも同様にチョウの仲間は1種も訪れないことが確かめられています。むしろモンシロチョウを忌避する成分(γ-デカラクトン)が検出されているくらいです。また夜の訪花昆虫についてのデータは重要と思われますが、残念ながら夜に行われた研究はほとんどないようです。したがって、現在のところキンモクセイが何のために甘い匂いを放出するのかは謎のままです。

雌雄異株で、日本のものは雄株とされ、まず結実しません。従来、中国原産で江戸時代(17世紀ごろ)に雄株だけが導入されたものとされてきましたが、最近の見解では、花が淡黄色で熊本・鹿児島両県の照葉樹林内に生えるウスギモクセイ(forma thunbergii)(写真②)を基原とする考えが有力となっています。和名の由来は、樹皮がサイ(犀)の足に似ていることで「木犀」、橙黄色の花が「金」となったものです。中国名は「丹桂」で、丹は橙黄色の花を表し、桂はカツラではなくモクセイ類の総称です。中国の観光景勝地・桂林はそれらの茂る街を意味していて、日本での橙黄色と違って赤色花の樹が数多く茂っています。

日本ではもっぱら庭木として観賞するだけですが、中国では花冠を乾燥させて茶材や香味料として利用します(写真③)。白酒に漬けたものが「桂花陳酒」で、唾液や胃液の分泌を促進させる作用があります。茶に混ぜて「桂花茶」の原料とするため大花丹桂や朱砂丹桂などの品種があって大規模に栽培されています。滋養保健、食欲増進に効果的です。蜜煮にしたものは「桂花醤」と呼ばれる香味料です。さらに、花の砂糖漬けは「桂花年羹」という正月用のお菓子です。

余談ですが、汲み取り式便所が主流で悪臭を発するものが多かった時期には、甘くて強い香りを発するキンモクセイが便所の近くに植えられていました。そのことから1970~90年代まで本種を模した香りがトイレの芳香材として採用・利用されてきたため、一部年齢層においてはトイレを連想させることがある由。いい匂いにも世代間で感じ方のギャップが相当あるようです。

写真① キンモクセイの花(2024.10.05.撮影)
写真② ウスギモクセイの花(2024.10.05.撮影)
写真③ キンモクセイの花冠(2024.10.05.撮影)

トピックス2025年8月(葉月)の情報

朝顔に釣瓶とられてもらひ水
               加賀千代女

近頃はあまり見かけなくなった朝顔。花言葉の一つに、「あなたに絡みつく」が有ります。これは、竿や柄に絡んで成長する朝顔の特徴を表しています。

一方、つる性植物の雑草は、他の植物に絡みつき、旺盛な生命力と繁殖力を持ち薬草園でもなかなかの厄介者です。
湧き上がる入道雲と緑陰のコントラストが際立ち、色彩豊かな表情をみせる真夏の薬草園。

ボランティアの皆さんの、千代女のような優しい思いやりの心に支えられ、今日も訪れる人に癒しと安らぎのひとときを演出してくれます。

明日も爽やかに
入道雲と緑陰
ムクゲに絡まった雑草
繊細な美しさオミナエシ
今年も実を付けた温州ミカン

トピックス8月の開花情報

8月の開花情報  (東玄関の奥から)
① アサガオ(ヒマラヤ山麓に野生する一年草、淡青色花、種子は利尿と駆虫を兼ねた峻下剤)
② ヤナギタデ(葉が焼きアユ用“タデ酢”の原料、「タデ食う虫も好き好き」の語源で、猛烈な辛味)
③ ムクゲ(白花と紫桃色花の2種類、一日花、樹皮を薬用とする、韓国の国花)
④ ゲンノショウコ(桃紫色の美花、茎葉の乾燥品が下痢止めに著効、いや地が顕著)
⑤ ミシマサイコ(日本特産の薬用種、絶滅危惧種、黄色小花を次々に咲かせる)
⑥ キクニガナ(薄青色の美花で、早朝から昼過ぎに咲く半日花、結球葉が高級食材の“チコリ”)
⑦ ツリガネニンジン(薄青色の鐘状花を数段に咲かせる、新芽は山菜として美味)
⑧ エビスグサ(黄色の蝶形花、果実は弓上に曲がる、種子を“ハブ茶”に利用)
⑨ キキョウ(秋の七草の一つ「朝顔の花」で、根に去痰作用のあるサポニンを含有)
⑩ オミナエシ(秋の七草の一つ「女郎花」で黄色の花、根に醤油が腐ったような特有の臭い)
⑪ ハトムギ(果実が茶材となる、目立たない黄緑色の花、肌荒れ・イボ取りの妙薬)
⑫ トウゴマ(大きな赤褐色の葉が目立つ、葉陰に黄色の房咲き、種子が峻下剤)

トピックスワタ品種は有史以前に確立し、その成り立ちに人の力は介在していない

夏に黄白色の大きな花(写真①)を咲かせるワタ(Gossypium)は、繊維作物として世界中で広く栽培されています。本来、木質化する多年草ですが、栽培上は一年草として扱われます。世界的には栽培面積の最も多い作物で、中国、アメリカ、インド、ロシアなどで大量生産されています(写真②)。綿花は種皮細胞の一部が毛として発達したもの(写真③)で、白色の長い綿毛は紡織用や脱脂綿、セルロース原料として利用されています。また繊維を除いた種子(写真④)には15~20%の油脂分が含まれ、微量含まれる有毒成分をアルカリ処理で取り除けば優良な食用油となります。動脈硬化や血栓の原因となる悪玉コレステロールの体内吸収を防ぐ働きがあります。また綿実サラダ油は、揚げ油として素材の旨みを引き出すとともに胸焼けしないといった特徴を持つことから、植物油の中でも高い評価を受けています。高級ツナ缶のベースオイルとして、また意外なところでは手延べ素麺の製造にも使われていますよ。

ワタが最初に栽培され、その繊維が利用されるようになったのはインドのインダス川流域で、今から4~5000年前のこととされています。紀元前2500年頃と推定されるパキスタン領のモヘンジョ・ダロ遺跡で、銀の小壺に付着していた布はアカネ類で染めたワタの織物です。ところが、ペルーの北部海岸、ワカ・プリエッタの紀元前3000年頃の初期農耕遺跡からもチョウの文様をあしらったワタのレース織物が出土しています。さらに、メキシコでは紀元前5800年頃に栄えたコスカトラン期の洞窟遺跡からワタの実が発見されました。つまり、ワタは数千年前から新・旧両大陸で栽培・利用されていたことになります。

最近の細胞学的な研究によれば、13対の大きな染色体(A)を持つ二倍体のワタはアフリカ南部のサバンナ地帯を起源とし、古くアラビア半島やシリア地域に伝播され、インダス川流域で栽培型が成立したと推定されることから、一般に「アジアワタ(G. herbaceum)」と呼ばれています。この栽培型から、ずっと後に栽培型のキダチワタ(G. arboreum)が起源されました。

これに対し、ペルーまたはボリビアに始まった野生のワタ(G. raimondii)は「アメリカワタ」と呼ばれ、新大陸の自生種に特徴的な別の13対の小さな染色体(D)を持っています。現在、広く栽培されている新大陸の四倍体(AD)のワタは、いずれも2倍体種であるアジアワタとアメリカワタが交雑し、続いて染色体数が倍になって生じたと推定されています(写真⑤)。

では、いつ、どこで、どのようにしてこの交配が起こったのか。まず実験的に、ワタの蒴果や種子が海水に浮き、長期間生存力を失わないことが確かめられました。この結果、旧大陸のワタが海流に乗ってアフリカから新大陸に到達し、そこで新大陸産のワタと交雑して雑種を生じたと考えることができます。

一方、1910年ドイツのウェゲナーが提唱した有名な“大陸移動説”によれば、かつて地続きであったアフリカとオーストラリア、南アメリカが約1億3500万年前から分離し始め、またアフリカとオーストラリアも約100万年前から分離したという。新旧両大陸がまだ一つの大陸だった頃、そこには大きな染色体を持つアジアワタと小さな染色体を持つアメリカワタの野生種がともに分布し、大陸が分離した後に雑種が生じたとする考え方があります。もっとも現在、新大陸ではアジアワタ系の野生種は発見されていませんが、アフリカと南アメリカの間にあるサント・ファゴ島にはこれに近縁のワタが見出されたことから、ほぼ後者の考え方が正しいものと支持されるようになっています。いずれの説にしても、この交配が極めて古い時代に起こったことだけは確かで、アメリカ大陸に人間が渡るずっと前のことと考えられています。したがって、ワタの起源・成立については、人間は全く関与しなかったと考えるのが妥当と思われます。

現在広く栽培されているアメリカワタにも、メキシコおよびグァテマラを中心とするリクチメン(G. hirsutum)(白図①)と、ペルー、ボリビアを中心としたペルーワタ(G. barbadense)の2種があります。ともにアジアワタよりは繊維が長く、糸を紡ぐのにも便利なものです。特に前者は温帯から寒帯にまで広く気候の変化にも適応性を持つので、北アメリカ、ロシア、中国北部などで栽培・生産されるようになりました。また後者はより繊維が細長くて乾燥気候に強いので、エジプトやスーダンなどのアフリカ、あるいはオリエント一帯で栽培されるようになって、エジプト綿やスーダン綿として大生産地帯となっています。

写真①
ワタの花
(2007. 9.09.撮影)
写真②
大規模栽培における綿花の収穫
(2015. 6.17.入手)
写真③
世界中で栽培される陸地ワタ(2007. 9.09.撮影)
写真④
市販の赤ワタと緑ワタ
(2002. 3.15.撮影)
写真⑤
ペルーの有色ワタ
(2002. 3.15.撮影)
白図①
陸地ワタの白図
(2009. 8.17.作画)

トピックス2025年7月(文月)の情報

  プラタナス夜も緑なる夏は来ぬ
                石田 波郷

今年は例年より早い7月上旬の梅雨明けとなりそうです。

降り注ぐ太陽の光を浴びて、天に向けて勢い良く伸びるシンボルツリー・ヒポクラテス(プラタナス)に、みなぎる生命力を感じます。

七月七日は七夕。季節の節目を意味する五節句の一つで、夜空に煌めく天の川に想いを馳せながら、短冊に願い事を書く江戸時代から伝わる夏の風物詩です。
あなたは何を願いますか。

鮮緑の草木や花に包まれた薬草園で、入院されている患者さんやご家族の心の安らぎを願ってみてはいかがでしょうか。

 七夕飾り
ムクゲ
ムラサキバレンギク
チョウセンアザミ
アカザ
キキョウ

トピックス7月の開花情報

開花情報(東玄関の奥から)
① 紫バレンギク(紫紅色の大輪、火消しの“まとい”に似た花形、乾燥花向き、免疫活性サプリの原料)
② アサガオ(ヒマラヤ山麓に野生する一年草、淡青色花、種子は利尿と駆虫を兼ねた峻下剤)
③ ムクゲ(白花と紫桃色花の2品種、一日花だが開花期間が長い、樹皮が水虫薬)
④ サボンソウ(白花と紅桃色の2種類、根に泡立つ成分があり、洗剤としてシャボンの語源)
⑤ ハマボウフウ(砂浜に咲く白花、褐色の種子をつける、新芽が汁の具材、絶滅危惧種)
⑥ タイマツバナ(北米原産の多年草、夏の花壇を彩る花で、松明の炎を連想させる赤花)
⑦ ウイキョウ(黄色の小花、種子はハーブ名:フェンネル、香辛料・風邪薬、未熟果実はやや甘みあり)
⑧ ウツボグサ(青紫の穂花で、直ぐに茶褐色となる⇒夏枯草(カゴソウ) 、利尿効果大で痩身ハーブ)
⑨ サジオモダカ(水生植物、白色の小花が次々に毎日咲く、一日花、根茎に強い利尿作用あり)
⑩ キクニガナ(薄青色の美花で、早朝から昼過ぎに咲く半日花、結球葉が高級食材の“チコリ”)
⑪ 西洋オトギリソウ(レモンの香りを有する黄色5弁花、軽度のうつ病に効くとされるサプリ原料)
⑫ アマチャ(アジサイの仲間で、滋賀県朽木辺りのスギ林下に散見、葉を発酵させる甘い茶材)
⑬ 朝鮮アザミ(ハーブ名:アーティチョーク、青紫色の花、花托が食用)
⑭ 西洋ヤマハッカ(蜜源植物として有名、白みの小花で、ハーブ名:レモンバーム)
⑮ ハナハッカ(ハーブ名:オレガノは貴方の元気を取り戻すための香り、淡紅色の穂状花)
⑯ オニユリ(橙黄色の花、秋に肥厚する鱗茎が茶碗蒸しの具材)
⑰ 西洋ノコギリソウ(赤花と白花があり、葉がノコギリ状、根から出る分泌液は害虫の忌避剤)
⑱ オミナエシ(黄色の花、秋の七草の一つ、根に特有の臭い)
など

トピックス古代ギリシャの時代から知られた洗剤・サボンソウ

梅雨時期になると濃い緑の中に真っ白(写真①)や淡桃色(写真②)の花を咲かせるのが、ナデシコ科のサボンソウ(Saponaria officinalis)です。葉にサポナリン、根にはサポルブリンというサポニン成分を含むため、古代ギリシャの時代から洗剤として使われた植物です。植物にとってこれらの成分は吸水や保水に関与していると考えられています。葉や根を水に入れて掻き回すだけで簡単に泡立ちます(写真③)。そのため和名はシャボンの語源であるラテン語の「サボ」に由来し、また英名も soapwortで「石鹸草」を意味しています。

ヨーロッパから中央アジア原産の多年草です。日本へは明治初期に伝えられ、花が美しいため花壇用宿根草としてもよく植えられています。草丈は30~80cm、根茎が横走して繁茂します。葉は楕円状披針形で光沢があり、対生して3脈が目立ちます。初夏から夏にかけて、枝端に径2~3cmの5弁花を着けます。花色は淡紅または白色ですが、紅色花や八重咲き品種もあります。耐寒性があり、秋または春に植えれば、あまり手をかけずに毎年奇麗な花を咲かせます。繁殖は春に株分けで殖やすほか、よく結実するので種子を採り、種子繁殖でも容易に殖やせます。

古くから薬用植物として知られ、この根を乾燥したものが「サポナリア根」(写真④)で、去痰薬とするほか慢性皮膚炎などに体質改善外用薬として用いられました。また胆汁分泌促進や消炎薬としても利用されますが、作用が激しく、用量を間違えると激しい下痢を引き起こすので注意が必要です。

石鹸成分のサポニンは水と油どちらにも馴染みやすい性質を兼ね備えており、天然界面活性成分として肌に負担をかけずに肌バリアを残しつつ汚れを優しく落とすことができます。古代ギリシャの薬物誌『ディオスコリデス』に収載され、羊毛を晒すのに利用されていたようです。現在、欧州では傷つけることが許されない国宝級文化財の衣裳や絨毯の専用洗剤、あるいはセレブ専用の高価な超高級ソープなどに利用されている由。

写真① サボンソウの白花
(2013.10.01.撮影)
写真② サボンソウの淡桃花
写真③ 葉の泡立ち
(2025.6.15.撮影)
写真④
 サポナリア根の泡立ち

トピックス2025年6月(水無月)の情報

  薄月夜 花くちなしの 匂いけり
                    正岡子規
六月、今年も雨の季節がやって来ました。若葉をぬらして降る翠雨(すいう)。新緑が濡れるたびに、深い緑色へと移り変わります。梅雨の晴れ間、薬草園では純白のくちなしの花の甘く上品な香りが漂い、シンボルツリーの根元には、額アジサイに似たアマチャ。背丈が高く大きな紫の花を咲かせるチョウセンアザミ、セリ科で黄色の小花を付け糸状の葉が特徴のウイキョウなどが、一層華やかで美しく共演します。明日は晴れたらいいね。

翠雨に濡れる薬草園
アマチャ
純白のくちなしの花
チョウセンアザミの蕾
ウイキョウ

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