カレープラント・枝葉からカレーの香り
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特徴
カレープラント(Helichrysum italicum)は、名前の通り、茎や葉に軽く触れるだけで“カレーの香り”がするのでその名が付けられました。南ヨーロッパから北アフリカにかけての地中海沿岸を原産とするキク科の多年草で、乾燥した岩場や砂地に生えています。茎は頑丈な木質で、高さ60㎝以上にまで成長することもあります。葉は細長く、銀灰色の産毛に被われています。夏に花茎を伸ばして黄色い花を咲かせます。花は乾燥させて“ポプリ”や“ドライフラワー”としますが、ほとんど色褪せしないで、香りもほぼ1年近く楽しめます。種子は極めて微細です。
茎葉から抽出した精油は、“不滅”を意味する「イモーテル」「エバーラスティング」などと呼ばれ、新陳代謝の促進や免疫系の活性化に有効で、アロマオイルとして利用されています。苦味が強いため食用には適しませんが、各種料理の香り付け程度には利用されることもあります。香りが強いので、ごく少量をあまり長い時間煮込まず、短時間で取り出すことがポイントです。
栽培では、枝葉を良く伸ばして密生する性質があり、大株では風通しが悪くなった結果、特に梅雨の時期に蒸れで枯れることもあるので、混み合った部分は適宜枝を切り戻すのがポイントです。挿し木による増殖も容易で、比較的育てやすいので、最近鉢植えで楽しむ方が増えています。